Digital Iwago Iwago's Report

岩合さんが世界各地で撮影した写真レポート。Mapの見たい場所をクリックしてね。

南アフリカ編 第3話 伝説の白いライオンは、やっぱり“寝ていた”。


幻の動物を、本当の幻にしてはいけない。

「ボンテボック国立公園」から北へ、
山並みを二つくらい越えたところに、
「サンボナ」がある。
ここはプライベート・サンクチュアリだが、
白い毛を持つライオンがいることで有名だ。
4〜500年前から伝説のライオンとして言い伝えられていた
ホワイトライオンの実在が世界に紹介されたのは、1970年代になってから。
しかし現在では「サンボナ」の他数か所の公園で保護されている
合計数十頭の他に、野生での観察報告はないという。
「ライオンは寝ている」という歌そのままに、
いつも木陰で寝そべっている。
「E-1」のレンズを向けると、
「誰だお前は」といった顔をするが、
まったく動く気配はない。


白いからだに、青い目。見れば見るほど、神秘的だ。

ホワイトライオンは分類上は、普通のライオンだ。
しかし色素が抜けて白くなったわけではないらしい。
母に寄り添う生後4か月くらいの子ライオンも、
白い毛に覆われている。
「E-1」で撮影していると、
不思議な違和感を感じた。
そうか、ホワイトライオンは目が青いのだ。
白と青のコントラストが美しい。
水辺の方にレンズを向けると、カバがのん気に寝そべっている。
しかし、うっかり近づくと危険だ。
ブルドーザーのような巨体に激突されたら、THE ENDだ。



南アフリカ編 第4話 岩合光昭、花の写真家になる?

花、花、花、一面の花世界に、シャッターを切り続けた。

大西洋に面した海岸沿いの地域「ナマクワランド」。
ここは、世界でも有数の花の名所だ。
ヒトが暮らす町もあるが、
残念ながら大型の野生動物はいない。
しかし地平線まで続くキク科の花々や
知らない種類の花もまさに百花繚乱。
その美しさに“動物カメラマン岩合光昭”も、
一日中「E-1」で花ばかり撮り続けた。
見渡すかぎりの野原の中で、
ベビーカーを押したご婦人方とすれ違った。
いったいどこまで歩いて帰るのだろう。

あなたは「花あかり」を体験したことがありますか。

 

牧場の花の中にクロトキが舞い降りてきた。
個人の土地なので、勝手に入ることはできない。
「E-1」に望遠レンズを装着して、
その姿を狙った。
一面の花世界を一日中歩いたあと、
日が暮れて宿泊所にもどった。
あたりが何となくぼんやり明るく感じる。
これが昔から言う「花あかり」なんだなあ、
と優雅な気分になった。
南アフリカでの三週間、天候に恵まれいい撮影ができた。
「ナマクワランド」から「ケープタウン」向かう帰路、
撮影日和を演出してくれた南アフリカの空から雨が落ちてきた。