Digital Iwago Iwago's Report
岩合さんが世界各地で撮影した写真レポート。Mapの見たい場所をクリックしてね。
オリンピック国立公園には、氷河に覆われた山脈に、オリンポス山がそびえている。この公園のシンボル的存在だ。6月だというのに、朝の気温は氷点下。草には霧氷がついている。午前8時過ぎにようやく、オリンピックマーモットが巣穴から顔を出した。ここは、高い山脈によって孤立した半島のため、オリンピックマーモットのような、この地域固有の動物が生息する。
![]() |
![]() |
巣穴から出てきた彼らは、忙しく動き回って草を食べる。時おり、後ろ足で立ち、遠くをうかがっている。尾根をオグロジカなどの動物が通りかかるたびに、すばやく巣穴に隠れ込む。あるとき、一匹のオリンピックマーモットが、僕の脇をじーっと眺めていた。何かなと思ったら、僕の後ろにカメラケースが置いてあったのだが、それをカラスがつついているのを見ているのだった。僕はオリンポス山を背景に、オリンピックマーモットの写真を撮った。空にはアメリカ合衆国の国鳥ハクトウワシが翼をはためかせ、獲物を狙っている。
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
||
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
|
|||
![]() |
![]() |
|||
樹齢数百年はあろうかという巨大なトウヒやモミの枝から、コケが巻きひげのように垂れ下がり、幹をはいずる巨大なナメクジに驚かされる。ここは、世界遺産にも登録されているオリンピック国立公園のホー・レインフォレスト。世界でも珍しい針葉樹が優占した温帯雨林だ。
![]() |
![]() |
![]() |
||
![]() |
![]() |
|||
このあたりはアメリカのなかでも最も雨の多い地域のひとつで、コケに覆い尽くされたうっそうとした森は、南米のような熱帯雨林とは異なる独特の雰囲気だ。ひんやりとした湿気を肌に感じながら、昼間でも薄暗い森の中を歩いていると、尾の黒いオグロジカを見かけた。神経をはりめぐらしているように見える。この森にはアメリカクロクマもいるせいか、どこか緊張感が漂っている。ウサギやリスも、このレインフォレストの住人だ。




















